Wednesday, April 1, 2009

Kikunosuke Eel(SIM owner)Special Interview *jpn


これはてんぷらオーナーKikunosukeがスペイン語のSL雑誌「ORBE」の取材を受けたときの質問と答えです。てんぷらとの歴史と構築の逸話とともにKikunosukeのてんぷらへの熱き想いが吐露されています。



紳士淑女の皆様、てんぷらの心を感じてくださいませ。




■テンプラについて お聞かせ下さい。

○テンプラの主意は、何でしょうか?

世界で最も美しい、愛を語る場所。究極の癒し。

何百年もの間、誰も足を踏み入れなかった最後の秘境。
ルネッサンス(西洋)と曼荼羅(東洋)の融合。



○テンプラの歴史について、教えて下さい。

2008年5月25日にオープンしました。
構想から含めると完成までに半年以上かかっています。


まったく宣伝をしてない中、転機が訪れたのは
koinupのサファリツアーというイベントをしてからです。
そこで取り上げられるようになってから、遊びに来てくれる方が増えました。

オープンするまでの歴史は次の質問項目の中に書きました。





○テンプラのアイディアはどの様に生まれ、そして、どの様に展開していったのですか?


きっかけは、失恋です。

当時付き合っていたSL彼女と、めちゃくちゃツライ別れ方をしました。



彼女のために買ったSIMを一時は手放そうかと考えましたが、
見るに見かねた親友らが、自分たちの理想郷を作ろうという提案をしてくれました。、

失恋とRLで疲れた心を満たす場所が欲しいと考えました。

そして情報が氾濫するデジタルな世の中だからこそ、仮想世界の中にも癒しの場所が必要だと
本能的に感じていました。

どうせなら徹底的に美しく、かつ最高にスタイリッシュなSIMにしてやろうと決めました。


志を共にした仲間と一緒に設計図を書き、
頭の中で描いている世界を再現する手伝いをしてくれるクリエーターを探しました。


いざ構築に入りましたが、一筋縄でいくものではなく
頭の中で思い描いている世界とクリエーターさんの間でズレが生じ
何度もやり直しを要求しました。

それ故に、時間がかかりすぎてしまい、
TEMPURAは未完成の状態で納期を迎えました。

この時にSIMをオープンしていたら、今のようなTEMPURAにはならなかったでしょう。

クリエーターさんの手を離れて、もう一度親友達と共にSIMを見直しました。
数ヶ月間かけて色々な箇所の変更をしました。
まずかなりテクスの張替えをしました。



何が足りないか?もっと必要なものは?
ここで大いに役に立ち、アイデアの元になったのが女性の意見です。

世界に男女が愛し合えるSIMはたくさんあるけれど、
どこも煩雑で、雑然としていて、その気になれないことが多い。
当時、女性が安心して好きな人に身を任せられるスペースが少なく、
抵抗があったこと、など。

TEMPURAにあるいくつかのプライベートルームは
彼女達の意見を取り入れて、心理学に基づいて
色や、家具の配置を決めました。
とにかく品のいい美しさと居心地のよさにこだわりました。
これはTEMPURA全体に通して共通しているコンセプトです。
心理学的に誰もがほっとするような空間作りを追求しました。

地図で上から見ると分かると思いますが、島の形が左右対称になっています。
これは仏教の世界を描いた曼荼羅からヒントを得ています。
僕はとても信心深い人間です。
メインの建物のドームから天空に向かって上る光は
仏壇の線香の煙をイメージしています。
先祖が極楽浄土に上るための光です。

あとは、僕の大好きなルネッサンスな雰囲気も入れました。
色んな国の要素が混ざっていて、多国籍に見えると思います。
だからこそ、どんな人でも抵抗なく受け入れやすいと信じています。




○"テンプラ" は、どのような意味ですか?

日本の食べ物である天麩羅からとっています。
日本の流行り言葉でハイテンションな気分の時をアゲアゲといいます。
アゲ→揚げ物といえば天麩羅。といったカンジの連想から来てます。
世界的に知られている食べ物だし覚えてもらいやすいかなと、
単純に考えました。言葉遊びのつもりですが、この意味が外国の方に理解されるか、、不明です。。




■写真活動についてお聞かせ下さい。

(注、、Kikunosukeは現在RLの家庭を優先するため、写真活動を休止しております。その点をお含みおき読んでください)




○SLの写真撮影は 芸術だと思いますか?

もちろん、人を感動させることのできるアートです。
RLの雰囲気や価値観が全面に現されたアバターは、僕の目を捉えて離しません。
アバターには人格が見えます。
時には恐ろしいくらいその人のことが分かってしまうこともあります。

例え同じシェイプ、同じスキンをつけたモデルがいても、違って見えるのは
きっと内面からにじみ出るものだと思っています。

そして撮る側の精神世界もすべて反映されてしまうあたりが、
RLで絵を描くのと同じだと思いました。



○SLで写真を撮る事において、主なる目的は何ですか?

自己表現の一つに過ぎません。仕事ではなく、あくまで趣味です。
写真を見てもらって、何か少しでも感じ取ってもらえたら
心に響いたものがあれば、とても幸せです。

僕はSLを始めるまではアナログ人間だったのですが、SLで写真を撮ることにより
デジタルアートの魅力にとりつかれました。

そして今RLの仕事にとても役に立っています。



○Deja Vu Magazine のあなたの仕事について 教えて下さい。

今は表紙と中のファッションページを数点撮っています。
時間があるときはたくさん撮って載せていただいてます。
写真家として向上した技術が、SIMのカスタマイズに生かされています。



○SLの雑誌という媒体は、どのように セカンドライフ内で、影響がありますか?

とても難しい質問ですね。。
ブログよりも奥深くまで知ることのできる情報発信媒体として、影響はあると思います。




○セカンドライフでは、どのような生活を送っていますか?

インしている時間は普通よりも長いと思いますが
RL仕事のためにAFKのことが多いです。

人との出会いが楽しくてたまりません。
SIMの管理がここまで大変だとは予想外でしたが
TEMPURAに来てくれる方から多くのことを学んでいます。

流行りものが好きなので、いつも新しいものを探しています。

写真は、気分と体調のいいときにだけ撮っています。
美しい人や場所やモノを見ると
時間を忘れてひたすら撮ってます。





○あなたのセカンドライフの主なる目的は 何ですか?

自分を磨くこと。
自分の心を開放すること。
自分の力を試すこと。



○セカンドライフをどう思われますか?

僕にとっては、人生観を変えさせられた世界です。
RLでつまづいた事があった時、解決策をこの世界でいくつも
発見しました。

思いがけない人との出会い、
そしてRLでは絶対ありえない感動があります。

デジタル世界なのに、人の感情はRLよりも生々しく
重くて、時に僕を苦しめます。

肉体から抜け出た魂が、仮想世界で
本能をむき出しにして生きているように思います。

そして愛がなければ続きません。
RLと同じです。

助けてくれる仲間がいるからこそ、
僕はこの世界に生きていられます。

親友と呼べる大切な友人ができました。
彼らに会いたくて僕はインしています。



てんぷらはSecondLifeの中に存在する1シムです。究極の愛と癒しをテーマに、大人のための大人の時間を、たっぷりと優雅に楽しんでいただけます。SL世界で一番美しいシムと賛美されるてんぷらには、毎日世界中から沢山のユーザーが訪れてくださっています。皆様是非てんぷらへいらしてくださいませ。


photograph by kikunosuke Eel